竹宮陽哉

"こんにちは。Blau班エルンスト役の竹宮陽哉と申します。この作品をSeirenで行い、自分が出演させていただくとなった時、私は一つの目標を決めました。それは「自分ができ得る限り、この役に寄り添ってみる。」ということです。
ミュージカルは作り話であり、生きている中ではありえないくらい歌ったり、踊ったりします。それでも、どこかにエルンストのような人生を生きた、生きている人がいるかもしれない。他人のことを自分が身代わりとして、お客様に伝えることになる。
だからこそ自分のためにただ舞台に立つのではなく、誰かに寄り添うために舞台に立ちたい。そう思って、まずエルンストのことを考え、そしてカンパニーメンバーと協力して可能な限り周りの役についても考えてきました。さらにこの演目が何を目指しているのか、作者が何を感じてこの作品を作ったのか、今だからこそ考えられることを、精一杯考えてきました。
もしかしたらこの作品を観劇いただいた皆様に中には、登場人物の行動に対して、腑に落ちないと感じてしまう方もいるかもしれません。そんな時はぜひ、なぜその行動をしたのか、なぜその状況になってしまったのか、について少しだけでも思いを馳せていただけると幸いです。どこかに悩みを持った子どもたちのことがいるということ、これは2025年現在でも同じということ、を皆様に感じていただくだけでも未来にも優しい社会が待っていると期待できます。

改めて、この公演に興味を持ってくださり、誠にありがとうございます。Seirenは最高の団体です。今しかできないSeirenの最大出力、お楽しみください。"